尾戸大介氏

能登倫理法人会 幹事

【会長挨拶 中浦正克会長】

【会員スピーチ】 滝川寿之氏 石川県倫理法人会 朝礼委員長


【会員スピーチ】 小幡謙二氏 石川県倫理法人会副会長 

【講話 尾戸大介氏】
演題:「私が能登に来た理由(わけ)」

金沢美術工芸大学を卒業後、北陸放送に入社しました。入社したての頃は報道のカメラマンをしておりましたが、その後営業マンに転身。
営業の主な仕事はCMを取ってくることですが、たくさんのイベントや催し物の開催など事業面でも関わってきました。
その中でウルトラマンのイベント「ウルトラマンフェスティバル」を金沢で開催することになり、そのことがきっかけで円谷プロダクションからお誘いを頂き、円谷プロに役員として赴任することになりました。
数々のウルトラマンの仕事に携わりましたが、主にウルトラマンショップの展開や東京の有名ホテルでウルトラマンのディナーショーを行なったり、京都でウルトラマンのレストランを展開したこともあります。お店の名前はウルトラ・デ・レストランでしたが残念ながら今はもうありません。
ウルトラマンは70年代からテレビ放映で一躍子どもたちのヒーローになりました。ウルトラマン80以降はテレビ放映はなく、映画やDVD等が中心になりました。
そして平成に入ってからウルトラマンティガで15年ぶりにブラウン管に登場し、次々と平成ウルトラマンが誕生して行きます。
しかしながら、円谷プロダクションは創業者の円谷英二氏以来、代々世襲の会社で、経営をめぐりしばしば経営者が代わる会社でもありました。
経営者が変わると会社の方針やその他色々な部分が変わるのはどこの会社も同じかもしれませんが、株などをめぐり親族間の熾烈な争いもあり、結果として円谷プロを去りました。その後、CMデータバンクに在籍中の2007年3月25日に能登半島地震に偶然にも遭遇してしまいました。
信越経由での高速道路は封鎖され、東名経由で東京に帰ることになるのですが、当然ながら能登有料道も通行止めです。帰京のため一般道を走行の途中で、地元の農家の方や住民がタオルか手ぬぐいを振っている姿を目にし、最初は「急いでいるのになにやってんだ!邪魔だなぁ!」と思いながらその横を通行すると、そこには地震によって発生したと思われる道路の大きな段差や亀裂が出来ており、知らずに通行すると大きな事故になりかねない事を、能登の人たちは体を呈して運転者に知らしめるため、唯一の手段として慣れない交通整理をしていた事がわかりました。
その後何箇所かそのような現場を通過し、車を走らせる中で、こんな非常時に、いや非常時だからこそ地元の住民の方々の他人を思いやる気持ちに、自然と感動で胸が一杯になりました。
 
このことがきっかけで、「今までは自分のために生きてきたが、これからは人のため、能登のために生きて行こう」と決心した次第です。現在はスーパーのどんたくで環境問題や地域貢献イベントの開催等の仕事に就いています。

【事務報告 真酒谷浩文事務長】