田中孝一 氏

【進行】 辻由和副事務長

【朝の挨拶】 尾戸大介幹事

【会長挨拶】 中浦政克会長

【会員スピーチ】 高名由美子副会長

【講話】 奥能登倫理法人会  田中孝一副専任幹事
     演題: もてなしの心

高校卒業後、石川銀行の前身である加州相互銀行で営業の仕事をしておりましたが、家業を継ぐこととなり、父が創業して40年になります「お宿たなか」の店主となりました。
引き継いでから5年目に借金をして、輪島らしい宿としてリニューアルしました。
部屋数10、20名位のお客様で満室になる小さな宿です。
リニューアルから半年後にはインターネットのHP開設によりお客様が増えました。
当初は、銀座や祇園などの高級感ある雰囲気を出せばはやるのかなあと思ったこともありましたが、旅の一番の楽しみは食事であり、地元の旬の新鮮な食材でもてなすことが、何よりと思い、漁師の奥さんから魚料理を教わり、輪島漁港の競り市や宇出津港の魚を求めて走り回り、自家製の米や野菜でもてなし、四季折々に野山を駆け巡り、山菜やきのこ、むかごや椎のみなどの山の幸を探したり、部屋の空間にさりげない野の花一輪を添えること、自分の足で情報を集め、素材を生かして手間をかけ努力を惜しまないことが、もてなしの心であると思います。

かわはぎの肝を塩湯でし濾して生臭さを取り魚に和えたり、白身魚をすりつぶしてむかごと混ぜて蒸してあんをかけたり、素材を生かす為に一工夫して手間暇を惜しまないことが大切です。

お客様にウエルカムドリンクとして、お好みにより自家製果実酒(山ブドウ・木イチゴ・サルナシ・またたび・桑の実・がやなど)をお出ししています。
鱈の白子がおいしい冬の季節を迎えると、白子の揚げ出しを食べるために、ご予約いただくリピーターも多く、人から人へと口コミで、金・土・日は常時満室状態なので、リピーターの方は平日に予約が入ります。

テレビの旅番組や雑誌の取材の依頼も多くあり、今はできるだけ控えています。メデイアを通して知ることより、人から人への口コミで伝わることの方が確実であるからです。

多くの観光地の中から、能登の輪島の私のお宿を選んでいただいたお客さまが満足いただけますよう、うそ、偽りなく自分を出し切るよう努力を惜しまないことが真のもてなしであり、お客さまの喜んでいただく笑顔を見ることが何よりの喜びです。

【連絡事項】  高野憲治副会長

【誓いの言葉】  市浜光晴専任幹事