泉憲治 氏

【会場の様子】

【会長挨拶 中浦政克会長】

記念すべき11回目のMSに、本日は東京より東海・北陸副方面長の泉憲治様をお迎えしました。
全国的にも珍しい輪島の誇るべきMS会場ですが、里山や田んぼの景観を守りましょうとの故郷に寄せる思いも深く、この地域の皆さんがいかに故郷を大切にしているかが伺えます。
倫理では家族円満について学んでいますが、地域を大切にしているかどうかについても考えていくことも必要なことです。
産業はひとつひとつが繋がっていて、みんなが潤うことで活性化していきます。
お互いに感謝することによって自分たちの活動をより活性化していきたいものだと思います。
能登準倫理法人会でもこれからどんどん地域の良さを生かしていくことを考え、活動の様子を伝えるチラシを作成し、奥能登の美しい自然環境と地域に根ざした文化を活かした魅力あるMSに全国から能登においでいただきたいと思います。


【会員スピーチ 辻由和幹事】

普及拡大に倫理法人会の入会をお誘いしているのですが、MSに参加するなど自分の実体験を積み重ねていくことが大切だと思いました。
これから私達の活動のことを知らない人や職場のみなさんに是非お伝えしたいと思いました。

【講話 社団法人倫理研究所 泉憲治 氏】

私の出身は神奈川県藤沢市です。湘南海岸で有名な茅ヶ崎や鎌倉、横浜、箱根などに囲まれた所で、都会あり、海も山もあり、ここは私の実家の風景に似ています。
倫理に触れましたのは、11歳の時からで、全国で毎朝5時から学ぶ人が16万5千人いる個人会員の「朝のつどい」に母と一緒に参加していました。
現在、倫理法人会は5千社、全国619か所で同じような学びの場があり、毎週経営者の人たちが学んでいます。

さて、倫理とは何なのか・・・
講話者の話を聴き、本を読むだけで、実践しなければ意味がありません。
では、何を実践するのか、このMSの中でも実践していることがあります。
まず、姿勢は気力の第一歩、気力の充実、姿勢を正して待つことから始まります。
そして、万人幸福の栞「輪読」は、即行の実践です。
「はい」という声がリーダーと重なるくらいに大きな声を出すことは、積極心を養う訓練です。
万人幸福の栞P23にあるよう「気づくと同時に行う」ことが成功の秘訣であります。
万人幸福の栞P25「気がついてもいっこうに手を出さず、・・・世の中には宝の山に入りながら、素手でぶらぶら引き返す人が、どれだけあるであろうか。・・」の如く、実践をしなければ何の意味もないことです。

私は、11歳から今まで22年間、倫理を学び実践してまいりましたが、これまで一番印象深かったことは、
16歳の時に静岡県御殿場市の富士研究所という教育施設に母親が2泊3日のセミナーから帰ると感動したようで、高校生向けのセミナーに出席するよう強く勧めてくれました。
3泊4日の高校生向けセミナーは、ソフトボールやサッカーや富士山登山など楽しいことから始まり、3日目の夜、スタッフの表情が一変して引き締まり、広いホールで「恩の遡源」と呼ばれる行が始まりました。
履物を脱ぎ上半身裸になり、30分ほど外を散策した後辿り着いた溶岩をすりつぶした手作りの野球場の内野グランドは裸足では突きささるようなごつごつしたものでした。
講師の先生は、「世界には靴一足ないシャツ1枚ない人がいる、何不自由な食事をしているが、世界には毎日三万人が餓死している。多くの人の支えがあったからこそ、今があるのだ。」と仰いました。
この場に正座をするのですが、足の痛みに気を取られている人は父親の笑顔を思い出して、お母さんが自分を生んでくれた痛みに比べれば何万分の一しかないことと「恩の遡源」による感謝をすることにより足の痛みがようやく薄らいできました。
また、セミナーの中でルール違反をすると禅の修行僧が使う警策を受けましたが、最後の閉講式には、講師の先生が各自のルール違反をした回数を数えると全員で112回になることを告げ、
「親御さんより預かった大切なみなさんを叩きましたお詫びに112回叩かせてください。」と警策のような板でご自身の腕を力いっぱい叩き始めました。
30回を過ぎるとみるみる赤く腫れて「先生、やめてください。」と他人である先生がそこまで自分らのためにしてくださるのかとやめるどころかますます腫れあがり血が出てくるようになり、なおも叩き続ける先生の姿を目の当たりにして全員が号泣しました。
帰路につく時、講師の先生が大きく手を振って見えなくなるまで見送っていただき、御殿場駅に着くまでの車中では皆涙が溢れて止まりませんでした。

親を否定することは、自分を否定することであり、父を尊敬し、母を愛することの『実践あるのみ』と感じた研修での貴重な体験でした。