八木久 氏

【会長挨拶 中浦政克会長】
「万人幸福の栞」17 箇条の中で「子は親の心を実演する名優である」の如く、息子は近頃私に随分似てきたような気がすると、妻との会話の中で時々倫理の話題が出るようになり、いつも話が弾んでおります。
先日出張の折に、本日の講師の八木さまの息子さんが経営されておられる東京の池袋にある「祭り一番」という居酒屋へ出かけてまいりました。
能登の祭りが大好きで全国の祭りに参加し、お店には全国の祭りを紹介するビデオが流れ、輪島のキリコ祭りのビデオを見ながら、終始祭りの話題に花が咲きました。一声かけると 10 人くらい集まるような祭好きのネットワークが繋がっています。組織を作るのに大切なことは、その時に必要なお金を持ち寄り、決して会費を集めないこと。喧嘩や言い争いにならずに祭りを楽しめるとのお話が印象に残りました。

【辞令交付 兄後智明幹事】

【会員スピーチ ホテル高州園 安宅勝次 氏】
人生を根底から変える出逢いがある・・と相田みつをさんの詩にあるような私の人生を変えるくらいの出逢いが八木さんとの出逢いです。実践から裏付けされた叡智である森信三先生の「一日一語」を読み続け、鍵山秀三郎さんの「ただ、トイレを磨く」ことのすごさ、近所のゴミ拾いと清掃のご縁をいただいたのは八木さんです。「一眼は却下」の実践であり、八木さんの実践は、「行即光」であると思います。
倫理法人会の活動がホンモノかは、ホンモノは続く、続ければ、ホンモノになる、千年耐えられるかおひとりお一人の行動によると思います。


【講話 いろは書店 店主 八木久 氏】
珠洲で本屋を営んでいますが、これまで 68 年間を振り返ってみますと50 代で「実践人」との出逢いから様々な人のご縁により、坂田道信先生や寺田一清先生に出逢い、上甲晃先生よりはがきを書くことを薦められ、鍵山秀三郎先生とのはがきのやりとりが始まり、先生に教わった当たり前のこと、朝のトイレ掃除を続ける「凡事徹底」を実践させていただくことになりました。
68 年の人生の中で鍵山さんとの出逢いが私の人生を変えてくれたようで、心の支えとして仕事に励んでいます。
山あり谷あり、苦難あり、60 歳の時が大きな節目で金沢に出店した店を 6 年目で撤退することになり、もしもの時は生命保険で何とかなると私の安易な言葉に金沢でお世話になった税理士さんに「借金くらいなんだ!死んではダメ」と一喝され、死ぬのをあきらめて自分ならできると確信し、死ぬ気で難局を乗り越えました。
乗り越える元になったのは「凡事徹底」の朝掃除、珠洲に帰って 8 年間、飯田商店街を 1 時間かけて掃除をすることを実践していく内、いい縁を作ればいい縁に繋がりいい人生がおくれると稲盛和夫さんが言われた「因果応報」、十年偉大なり、二十年畏るべし、三十年歴史なる、お蔭さまで商売を 40 年以上も続けて先日文部大臣表彰をいただくことができました。

金子みすずさんの詩 「私と小鳥と鈴と」の みんなちがってみんないい は、人は誰かと比べたがるが、六十億の人がいても同じ人はひとりとしていないということ、また、「蓮と鶏」の詩からは、人はよいことになれば自分の手柄にして、失敗すると人のせいにしたがります。相田みつをさんの詩から「だだいるだけで」その場の空気が明るくなる ・・・などの詩が心に響いてまいります。これからもそう信じて生きていきたいと思います。
ご静聴ありがとうございました。