門寺巧 氏

【会長挨拶 中浦政克会長】

イチロー選手が9年連続の200本安打という偉業を成し遂げました。
彼は素晴らしい言葉を残していますが、今回も感動する言葉を残しました。
それは、打率よりも数を意識してるということでした。打率は打席ごとに上下しますので調子が悪い時には、打席に立つ自分が臆病になるらしいのですが、ヒットを重ねることだけを考えると前向きになるし、ヒットの本数は減ることがないので思いっきりバッターボックスに立てるというのです。
同じ状況にあっても、自分の心の持ちよう一つによって自分を奮い立たせたり緊張をほぐす術を自らが編み出している姿勢に私たちも学びたいものです。

【会員スピーチ 小幡謙二氏】石川県倫理法人会副会長兼普及拡大委員長

【会員スピーチ 稲垣和明氏】金沢市中央倫理法人会幹事

【講話 門寺巧氏 】門寺建設株式会社 代表取締役社長

少子高齢化が進む中、珠洲も例外にもれず、60歳以上の高齢者の割合は38%を越えております。地元珠洲で継続可能な産業の掘り起こしを考えた場合、現在の建設業は、公共事業の減少と共に業者数の減少を意味し、展望としては厳しい状況にあると考えます。

そのような状況で8年前に伝統的な製塩を企業として立ち上げ、現在は関東、中京地区を中心に年間40トン近くの塩を出荷しております。
この間、色々な経緯もありながら、大手ファーストフード会社との取引も実現し、取引の中から、様々な経験をさせて頂きました。

その会社との取引は、数ある国内の塩の中で、50前後のサンプル中で試作商品に対し、味覚的に一番マッチした塩として、業者からの依頼で取引が始まりました。
おいしい天然塩は、暖流と寒流の交わる水域の海水から出来る事が多く、人工的に製塩された塩とはミネラル量に相当な差が生じ、それが味の違いとなっていると思います。
このことは地元におりながら、なかなか気付きにくい事で、また都市部の方々は味に敏感で、ミネラルと言う言葉に対しても感心が高いため、おかげさまで安定した需要を頂いております。

大手ファーストフード会社との取引はその後なくなりました。
大企業の場合、サイクルが早い為、最盛期には多大な供給を求められ、無くなる時はゼロになりました。

製造業を考えた場合、本当の競争になれば、資金力、規模を含め総合的に大きなものに小さいのもは適わない。対抗して行くためには、違いを明確にする事、最終的には“おもてなしの心”が大切だと考えます。


【事務連絡 真酒谷浩文事務長】