山口成俊 氏

『ピンチはチャンスだ』
山成商事株式会社・スーパーどんたく代表取締役社長
石川県倫理法人会副会長 七尾市倫理法人会相談役
【石川県倫理法人会中崎会長と山口社長】

【講話の様子】

私は昭和30年生まれで54歳です。
昭和38年に、私の父が七尾で初めてスーパーマーケットを開業しました。どんたくは、オランダ語で休日という意味で、博多どんたくの勇ましいお祭りイメージがあり今は気にいっていますが、昭和54年、私が24歳の時に父が52歳で亡くなり30年が経ちますが、私が大学を卒業して引き継いだ直後には、七尾市ジャスコやユニーなどの大型ショッピングセンターが進出した直後で、名前のせいで店がはやらないのかなどと真剣に悩んだこともありました。現在では、能登に10店舗、126億円を売り上げるようになりました。
経営計画など特になく、大型店が進出することによる競争があったからこそここまで来れたように思います。獲れた鰯の中に淡水魚のナマズを入れるとナマズが暴れるので、鰯が緊張して漁船が浜に辿り着くまで鰯の活きがいいと言われます。また、動物園にいる動物に比べ、サバンナに住む動物は絶えず緊張しているので目が輝いているように人にも緊張感が必要です。
今の教育現場でも生きる力がない子が多いと言われるのは、働かなくても親が養ってくれるというような緊張感がないことによると思います。そして、プラス希望を持つことが大切です。過酷なナチス強制収容所でも希望を捨てず希望を持ち続けた人のみ生き残れたと「夜と霧」の中でも記されています。
今、100年に一度と呼ばれる不況であり、能登においては、高齢化、少子化、過疎化など深刻な問題があり、今後さらに子供の数が減ることが考えられます。
不況をチャンスと捉え、この不況の中でもユニクロ任天堂餃子の王将など高価値、低価格を打ち出して業績が伸びている企業が沢山あります。不平不満に生きるのか、緊張の中で希望を持って生きるのかで方向が随分変わってきます。
七尾でも夜、人が外を歩いていなくてとても静かです。能登は大企業誘致の立地条件も悪いので、これからは交流人口を増やすべく能登の各地がネットワークを組んで地域の良さや強みを生かしていかないといけないと思います。
それには、ルールよりポリシー、スキルよりスタンス、手法より姿勢、社風を変え、人間を磨くことが大切で、「生き方を正しましょう」「倫理感を持った企業や家庭を築きましょう」ということを全国で60000社、石川県では1000社を有する会員が毎週全国650カ所でモーニングセミナーで学ぶ会が倫理法人会です。
きこりが切れない刃で朝から晩まで木を切っていても一向に切れませんが、刃を研ぐことにより数段早くきれいに切れるように、倫理を学ぶことは、その基本にある明朗、愛和、喜働の精神を学び、心の刃を研ぐ作業だと思います。心磨きを続けていくと自ずと運気が上がり業績も上がります。
水曜日の朝5時に目覚まし時計をセットして、三井の茅葺き庵で6時からのモーニングセミナーに是非参加してみてください。

中浦会長の挨拶】

【会場の様子】